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自然コンシャスだった源氏物語の女たち

京都編集部
25 3月 2008

今年の京都は、源氏イヤー。

今年は、源氏物語の存在が確認されてちょうと千年という記念すべき年。
いま、街のあちこちであれこれと記念行事が繰り広げられています。
源氏物語といえば「王朝の雅」なんですが、まず思い浮かぶのは女官たちの十二単の装束ではないでしょうか。
見るからに重そうな重ね着の装束ですが、だてに重ねてるわけではないようです。

当時の女性は顔をさらすことがなかったのですが、その代わりに御簾の下から装束の重なった裾をわざとはみ出すようにして、廊下を通る殿方に対してアピールしたそう。さりげなくわざとらしい「裾チラ見せ」で自らのセンスを誇示するとは、それって奥ゆかしいのか、あつかましいのか。
それ以上に、裾を見ただけで「ほほー」と女性の品の程度がわかる殿方というのも恐ろしい。

「判定基準」は、高価な染料をたっぷりつかった豪華な色合いであることかどうか、そして季節に合った色合いであるかどうかが大きなポイントとなったよう。

装束の色合わせには「かさねの色目」など季節や歳時記ごとに色あわせには細かなルールがあり、それを少しでも外すと「いけてない」どころか教養の程度まで疑われたそうです。
なんと、色でここまで…!

モノトーンの服が主流の現在では考えられない、色への感受性ではないでしょうか。

美しいだけではなく季節と呼応して初めてオシャレとして通用するわけですから、当時の女性の季節への感受性もまた並外れたものがあったのではないでしょうか。

装束を凝らした女性はまるで羽の美しさで異性をひきつけるある種の鳥(ふつうオスですが)のようでもあり、自然の変化につれて刻々と色彩を変えてゆく着こなしの技は、これもある種の、環境によって変態する昆虫のよう。

ちなみに、きらびやかな当時の装束は言うまでも無くオール草木染。自然の染料です。

「雅」のルーツは、美しい自然と色彩とのコラボレーションであったようです。

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